寿命

SHC通信2024/04/30
若葉マークのキリスト教
お元気ですか。SHLのKernelTenderです。
今回のお話のタイトルは「寿命」です。
▲野生動物の寿命を調べたリストを見たことがありますか。爬虫類では学名Terrapene(アメリカハコガメ)の寿命が最も長く約80年です。陸上生活の哺乳類ではアメリカ象インド象が最も寿命が長く平均寿命は約70年です。海では北極クジラは約80年です。アイスランドに生息する学名Mercenaria mercenaria(ホンビノスガイ)という貝は推定500歳。逆にネズミ科の学名Lemniscomys barbarous(シマクサマウス)は短命で約6か月しか生きていられません。日本で13科39属140種以上も生息しているとされて昆虫の学名Ephemeroptera(カゲロウ)は寿命はたったの一日です。動物の世界でも何が寿命を決定づけているのかはいまだに不明です。
★人間の寿命に関して、聖書はこんな風に断言しているのをご存じでしたか。それは旧約聖書の一番先頭にある書物、創世記6章3節にあります。お読みしましょう。そこで、主は、「わたしの霊は、永久には人のうちにとどまらないであろう。それは人が肉にすぎないからだ。それで人の齢は、百二十年にしよう。」と仰せられた。今から2500年以上前にこれが書かれていたことを記憶しておいてくださいね。
◆人間の世界では、これまで1番長く生きた人の年齢は122歳。しかも2020年に現在破られていない長寿の記録です。最新の世界人口統計学の分析によると122歳というのは人間が到達できるリミットで、これ以上生きることは恐らく不可能であるということが分かっています。
現在、医学では「老化の原因」が次のようであると突き止められています。細胞の中にある染色体の両端にテロメアという部分があり、細胞が分裂する度に短くなっていきます。長さが半分くらいになると細胞の老化が始まり、分裂する能力を失っていきます。新しい細胞を生みだす役割を持つ幹細胞は何回分裂してもテロメアがあまり短くならないのです。ところがこの幹細胞も長時間でDNAが壊れ、不純物がたまり、機能が衰えていきます。この幹細胞の老化こそが個体の寿命に強くかかわっていると考えられます。科学では「遺伝子の限界が寿命の限界」という研究結果があり、進化論的観点で言えば「長い年月によって偶発的にそういう仕組みになった」と結論付けているわけです。さらに進化論的観点で言えば「人間には寿命があり、永遠には生きられない」という結論にもなるのです。身近な人の死をまじかにすると「寿命」は深く考えさせられるテーマですね。
★宗教という観点からすると、まずヒンズー教や仏教は「輪廻」という思想を持っているわけですから、この観点からいえば寿命はありません。ユダヤ教やキリスト教では、人の寿命は限定されているとします。これらの宗教を図形で例えれば「ヒンズー教と仏教は円」でどこまで行っても終わりがなく、「ユダヤ教とキリスト教は線分」つまり始めと終わりがあるということなのです。どこまで行っても終わりがないというのは少々つらいことがあります。今と同じ辛い人生がどこかでまた経験するかもしれないからです。でも、いつかどこかで途絶えてしまうという人生では、とても不安が残りませんか。
★さて、人には「寿命に対するあきらめの感情」以外に科学ではどうしても説明できない「とても不可解な感情」があることをご存知でしたか。それは寿命を超越する世界つまり「永遠の命」です。生死にかかわる場面でよく出てくる言葉ですが「永遠の世界に望みを託しているから、どんなにつらい人生でも耐えて生き抜ける」「どんなに不自由な体であっても、やがて解放される日が来ると信じているから、希望が湧いてくる」「この世でどんなに寂しい別れ方をした人でも、永遠の世界で必ず会えるという希望を持っている」など。つまり一言で言うなら「永遠への願望」「永遠を思う思い」なのです。
★今から3000年前に書かれた旧約聖書「伝道の書3章11節」にこんなことが記されています。「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠を与えられた。しかし人は、神が行うみわざの始まりから終わりまでを見極めることができない。」いかがですか?つまり神が永遠への思いを与えられたというのです。
★私は2018年8月突如心筋梗塞を発病し、7時間にも及ぶ開胸手術「冠動脈バイパス手術」を受けました。一命を取り留めましたが、その後1週間ICU(集中治療室)に置かれていました。若干の意識を取り戻すまで丸二日。ところがその後も不整脈のため意識を失い、計4回 AED で蘇生させられたそうです。この手術以降72日間も入院療養生活を送ることになります。残念ながら、以降私は大変不便な身体になってしまいます。さらに35年間続けてきた学習塾経営は破綻し、4500万円で建てた家屋も失う結果となりました。しかし、失った物よりはるかに価値のあるもの、つまり「永遠の命」を再確認させていただけるとても重要な機会になったことは言うまでもありません。
★聖書では永遠の命を事細かに説明している箇所をたくさん見つけることができます。また永遠の命をもっていかされる場所つまり天国について書かれています。聖書から探すと、天国には、暗闇がない、悲しみがない、そして犯罪が起きない世界であることを見つけることができます。もちろん神様がその中心におられるからです。永遠の命や天国の存在は「単なる希望的観測の世界」なのでしょうか。人間が作り出した架空の世界なのでしょうか。あなたはどう思いますか。
新約聖書 ローマ人への手紙6章20節~23節