ルツ記3章-2

ルツ記3章-2
=本章の内容=
❷ボアズの態度➌確信から来る喜び
=ポイント聖句=9,彼は言った。「あなたはだれだ。」彼女は言った。「私はあなたのはしためルツです。あなたの覆いを、あなたのはしための上に広げてください。あなたは買い戻しの権利のある親類です。」
=黙想の記録=❷9-15節:ボアズの態度・・・流石に畑の責任者ですから、使用人が寝込んでもボアズは熟睡することがなかったようです。置きだしてみると自分の足元に見知らぬ女性が横になっているのです。盗人ならこんなことをしません。ルツが恐る恐る名乗りを上げた後言葉を継ぎます。『9,・・・「私はあなたのはしためルツです。あなたの覆いを、あなたのはしための上に広げてください。あなたは買い戻しの権利のある親類です。」(新改訳2017) 『9・・・「ボアズ様、私ルツでございます。どうぞ、神様の律法に従って私を妻にしてください。あなた様はその権利がある親類ですから。」(リビングバイブル)』ここで「覆い」は「翼(2:12)」と同一語句です。ここで衣の裾を広げて女性を覆う行為は求婚に応えることを表します。無論この行為は昼間公然と行う行為ですから何らやましいことはありません。このルツの求婚に行為にボアズは即答しません。ボアズは叱り飛ばすどころかルツの行為を高く評価するのです。「10,・・・今回の誠実さは、先の誠実さにまさっています。」の言葉にある「先の誠実さ」とは母ナオミを姑としてしっかり守り抜いていることを表したものです。「今回の誠実さ」とはイスラエルの律法を遵守し買戻しの権利を持つ者の妻となる決意をしたことを表しています。「ベツレヘムの住民にあなたは異邦人とは映っていない。誰よりも働き者で姑に良く仕えているいい嫁であることは明白な事実だ。」と付け加えています。しかしここでボアズは買戻しの権利を持つ者の順位を拘っています。「自分は第二位の者。第一位の者がその権利を放棄するなら私が引き受ける。」とも付け加えるのです。ところでこんな俗なことを考えてしまいます。ここでボアズが性欲に負けてルツを抱いてしまえば、後に更に大きなゴシップのネタになります。無論周りの使用人も気が付かないわけがありません。しかしボアズは始めからそんなだらしない人物ではありません。神を恐れ神の御言葉に従うことを最優先する人物なのです。二人はこの出会いを周囲の者に知られることのないように細心の注意を払います。しかし、ルツの求婚を受け入れた証拠として大麦六杯を量りナオミに土産として渡すのです。
➌16-18節:確信から来る喜び・・・ルツは手ぶらでは戻りませんでした。大変な量の脱穀したばかりの大麦をルツを持参していたのです。これはボアズがルツの求婚を受け入れたという証拠に他ならないからです。ルツの話はナオミの心を躍らせます。またボアズの喜びに満ちた顔を想像できたはずです。またボアズがこれから取るであろう行動も読み取っているのでした。
=注目語句=語句①覆い(9):英語skirt;ヘブル語カナーッフ[翼,衣服の裾,スカート]・・・2:12でボアズがルツを祝福した時の神の「翼」と全く同じ語句が使われている。
=注目地名=