ローマ人への手紙1章
ローマ人への手紙1章
=本章の内容=
❶あいさつ(ダビデの子孫であるメシヤ)❷ローマに行く目的➌福音は神の力❹神の御栄えをないがしろにした人間❺欲望のまま生きる人間
=ポイント聖句=また、彼らが神を知ろうとしたがらないので、神は彼らを良くない思いに引き渡され、そのため彼らは、してはならないことをするようになりました。 (1:28)
=黙想の記録=■本日からローマ人への手紙です。高校生の時の私は、内村鑑三のローマ書講解を最初の20ページくらいを読み、「ああ、ダメだ」とお蔵入りさせ、以来30代まで本棚の隅っこで埃をかぶらせていました。その後も数回取り出して読了したのはかなり後のことでした。興味のある個所がとても多く絞り切れず、また的外れの黙想になろうかと思いますが、ぜひお付き合いください。
■冒頭にあげた聖句は、神を離れた人間の特性を見事に言い当てています。①神を知ろうとしない②悪意を持ち続ける③悪意を実行することを常習とする。程度こそ異なりますが、神を求める人など最初からいないのです。悪意を実行に移すことに抵抗などないのです。こうした難しい人々に福音を伝えるのが私たちに任されたことなのです。
★聞く気のない子供に、関心のない子供に学習させることのなんと難しいことでしょう。その為に聞く気にさせる関心を持たせツール(道具)を次々に考案していくのですが、ツールで関心を釣っていけるのは最初の時だけです。子供の学習意欲を引き出すのに必要な心構えは「指導する人間から習わせるより指導する人間に馴れさせる」ことにつきます。「この先生の言うことならやってみる」という馴れのことです。一気に成果を出そうと思わないことです。子供に学ぶ力がつけばよいのです。これは福音宣教にも言えることではないでしょうか。「信じさせよう」と意気込んでも空振りに終わることが多いのではありませんか。「友なき者の友となる」覚悟があれば、時間の経過はさほど気にならないはず。要は「相手があなたに馴れるようにすること」ではなく、「あなたが相手に馴れていくこと」が肝要です。29・30節でパウロは人間をよく観察していると思えてきませんか。こうした人々に仕え、根気よく福音を伝えていったのがパウロなのです。これらの人々に馴れていったのがパウロの宣教の方法でした。