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詩篇第一巻 第41篇

詩篇第一巻 第41篇
=本章の内容=

ダビデの追体験(アヒトフェルはイスカリオテ・ユダの予兆)

=ポイント聖句=

9,私が信頼した親しい友が私のパンを食べている者までが私に向かってかかとを上げます。

置かれた状況

「9,私が信頼した親しい友が私のパンを食べている者までが私に向かってかかとを上げます。」の聖句から、この親しい友であるが後にダビデを裏切った人物と言えば「アヒトフェル」が該当する。

祈りの内容

2,・・・どうか彼を敵の意のままにさせないでください。
3,主が病の床で彼を支えられますように。
12,私の誠実さゆえに私を強く支えてください。いつまでもあなたの御前に立たせてください。

祈りの確信

10-11しかし主よ。あなたは私をあわれみ立ち上がらせてください。そうすれば彼らに報いを返せます。このことによって私は知ります。あなたが私を喜んでおられることを。敵は私に向かって勝ちどきをあげません。

=黙想の記録=

●この41篇が描かれた背景を調べてみる。「9,私が信頼した親しい友」の友とはアヒトフェル(ユダ族)のことである。彼は元々ダビデの助言者であった。彼の進言してきた言葉はまるで神の託宣を受けたかの様な威厳があり(サムエル第二16:23)、ダビデも他の臣下たちもかなりの信頼を寄せている人物だったようだ。しかし、アヒトフェルはとても計算高い男だった。バテシェバの一件などで徐々に人気が失墜するダビデを見限り当時名実ともに人気がでてきた。ダビデの息子アブシャロムがクーデターを起こすとすぐに彼に加担する。(一説によれば、アヒトフェルはバテシェバの祖父であったとの推測もある。もしこの推測が正しければアブシャロムに寝返ったのは孫娘の為のダビデへの復讐と見ることもできる。) ところがダビデは一計を案じ旧友フシャイをアブシャロムのもとに送り、アヒトフェルの助言に逆らわる(サムエル第二15:31-37)。アブシャロムがフシャイの進言を受け入れてしまったことでアヒトフェルはもはや影響力がないことに気付き、すぐにアブサロムの陣営を出て、彼の故郷であるギロへ戻ってしまう。そこで彼は身辺を整理した後、首をつって自害し父祖たちの墓に葬られた。(サムエル第二17:1-23)。このアヒトフェルこそイエス様の弟子のひとり裏切者のイスカリオテ・ユダの予兆である(ヨハネ13:18、ヨハネ13:25~27)と言える。とすると、ダビデはイエス様の生涯を追体験したことになる。このように考えると基督者の人生とはイエス様の御足のあとに倣うことでイエス様の人生の追体験していると言えるだろう。
●「10-11しかし主よ。あなたは私をあわれみ立ち上がらせてください。そうすれば彼らに報いを返せます。このことによって私は知ります。あなたが私を喜んでおられることを。敵は私に向かって勝ちどきをあげません。」という確信がダビデにあったからこそ彼は難局を乗り越えることができた。基督者は悪魔の攻撃にさらされている。だが悪魔は決して勝どきをあげることができない。

=注目語句=

語句①かかとを上げます(9)・裏切りました(リビングバイブル):英語lifted up his heel(KJB) turned against me(NLT)ヘブル語ガダール・アケイブ[かかとを上げる]