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詩篇第一巻 第39篇

詩篇第一巻 第39篇
=本章の内容=

内なる人の声に押しつぶされそうなダビデ

=ポイント聖句=

2-3私はひたすら黙っていた。良いことにさえ沈黙した。そのため私の痛みは激しくなった。心は私のうちで熱くなりうめきとともに火が燃え上がった。そこで私は自分の舌で言った。(新改訳2017)
2-3ところが、おし黙っている私の心の中では、すさまじい暴風が吹き荒れているのです。思いにふければふけるほど、体の中で火が燃え上がります。私はたまりかねて口を開き、神にとりすがりました。(リビングバイブル)
置かれた状況

「10,どうかあなたのむちを取り去ってください。あなたの手に打たれて私は衰え果てました。」とあるところから詩篇38篇の続編(人口調査の大罪を犯した後のこと)ではないかと思われる。

祈りの内容

4,主よお知らせください。私の終わり私の齢がどれだけなのか。私がいかにはかないかを知ることができるように。
8,私のすべての背きから私を助け出してください。私を愚か者のそしりの的としないでください。
10,どうかあなたのむちを取り去ってください
12,主よ私の祈りを聞いてください。助けを求める叫びに耳を傾けてください。私の涙に黙っていないでください。
13,私を見つめないでください。私が朗らかになれるようにしてください。私が去っていなくなる前に。

祈りの確信 =黙想の記録=

●39篇もダビデが犯した大罪(人口調査)についての悔い改めを記したものと思われる。38篇の身体上の問題点はクローズアップされていない。その代わりに内なる人の声の大きさにダビデは苦悶している。その声は「お前の人生は空しく価値がない。この地上にお前の生きた痕跡など残りはしない(4・5・6・11)」と聞こえてくる。その声にダビデの心は押しつぶされそうになっている。
●基督者が自分の犯した過ちを悔恨するあまり「私が生きていても主なる神様に泥を塗るだけだ。生きている価値がない。いっそのこと早くこの地からいなくなりたい」と思うことがあるだろう。サタンはこうした内なる人の声を増幅し、放蕩息子の物語に診られる父なる神様の一方的な愛から引き離しあわよくば神様の存在さへも否定させようとしているのだ。サタンは結果を出すために内なる人の声を利用し何度も波状的に襲ってくる。この声に立ち向かわなければならない。
●しかしポイント聖句に挙げたようにダビデはそのような暗黒の状態に陥る前に主なる神様に助けの声をあげることができた。「12,主よ私の祈りを聞いてください。助けを求める叫びに耳を傾けてください。私の涙に黙っていないでください。13,私を見つめないでください。私が朗らかになれるようにしてください。」ではまだ主がダビデに御顔を向けているという確信が感じられない。しかしダビデは祈り続けている。祈りは確信が得られるまで執拗に続ける必要があるのだ。

=注目語句=