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詩篇第一巻 第27篇

詩篇第一巻 第27篇
=本章の内容=

帰還するのは主なる神の足元

=ポイント聖句=

待ち望め主を。雄々しくあれ。心を強くせよ。待ち望め主を。(27:14)

置かれた状況

25篇の状況の続きと考えられている。「私の父私の母が私を見捨てるときは主が私を取り上げてくださいます。(27:10)」とあるところからこの苦境は身内の争いでもとはと言えばダビデ自身が蒔いた種を刈り取っている状況が見て取れる。つまりアブシャロムの一件のこと。「崩れ落ちたのは私に逆らう者私の敵(27:2)」とあるところからアブシャロムの軍団が総崩れとなった様子がうかがえる。また「私のいのちの日の限り主の家に住むことを。(27:4)」から未だにエルサレムに帰還できていないことが分かる。
祈りの内容

聞いてください主よ。私が呼ぶこの声を。私をあわれみ私に答えてください。(27:7)
どうか御顔を私に隠さないでください。あなたのしもべを怒って押しのけないでください。あなたは私の助けです。見放さないでください。見捨てないでください。私の救いの神よ。(27:9)
主よあなたの道を私に教えてください。私を待ち伏せている者どもがいますから私を平らな道に導いてください。(27:11)
私を敵の意のままにさせないでください。(27:12)

祈りの確信

1,主は私の光私の救い。だれを私は恐れよう。主は私のいのちの砦。だれを私は怖がろう。
3,たとえ私に対して陣営が張られても私の心は恐れない。たとえ私に対して戦いが起こってもそれにも私は動じない。

=黙想の記録=

●エルサレムに帰還する目的は王位に返り咲くことよりむしろ主の足元であるエルサレムで主なる神と親しい交わりの時を過ごすこと(27:4・6)。この動機こそ信仰の人ダビデたるゆえんである。
●ダビデ敵の陣営が総崩れと思われる時でさへ有頂天になっていない(27:11~14)。「私を平らな道に導いてください(27:11)」むしろこれからユダヤ人重鎮たちとの関係修復を願っている様子がうかがえる。
●「待ち望め主を。雄々しくあれ。心を強くせよ。待ち望め主を。(27:14)」はヨシュアに向けられた主なる神の言葉に酷似している。自分を奮い立たせるのは芳しい実績ではなく、主に付く確信による。
●「その幕屋のひそかな所に私をかくまい(27:5)」は如何にダビデを主なる神が大事にされているかが感じられる箇所だ

=注目語句=

語句①弁護(26:1):英語Judge・Declare ヘブル語シャファトゥ(שָׁפַט)治める・裁く・決定する・裁きを下す・区別する
語句②歩む(26:1・3・6・11):英語walk; ヘブル語ラーフ(הָלַךְ)歩く・行く・来る
語句①隠す(27:5):英語 hide ヘブル語サフェン(צָפַן)隠す,大切にする,宝物、宝物を上に潜り込む,保管される
英語pavilion大型テント;ヘブル語ソーク(סֹךְ)茂み, 隠れ家, 隠れ家
英語tabernacle幕屋;ヘブル語オヘール(אֹהֶל)幕屋,主なる神の住まい
英語the secretセイフェィル(סֵתֶר)隠れ家,秘密の場所
敵である悪魔にさへ見つけ出せない場所に大事にされている様子が分かる
(27:5)For in the time of trouble he shall hide me in his pavilion: in the secret of his tabernacle shall he hide me; he shall set me up upon a rock.(KJV)