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詩篇第一巻 第17篇

詩篇第一巻 第17篇
=本章の内容=

祈りの到着点は主の満足されておられる御顔

=ポイント聖句=

しかし私は義のうちに御顔を仰ぎ見目覚めるとき御姿に満ち足りるでしょう。(17:15)

置かれた状況

●ダビデが心無い非難・中傷を浴びせかけられている。およそ将軍らしくない怖気ついている様子がうかがえる。ダビデは自分を吟味してみた。口、行い、歩みの3点(17:3~5)において非はなかったと告白する。

祈りの内容

●主よ聞いてください正しい訴えを。耳に留めてください私の叫びを。耳に入れてください私の祈りを。(17:1)
・・・「聞いてください」「耳に留めてください」「耳に入れてください」と同様な祈りを3度も繰り返している。英語では「Hear the right(正義を聞け)」「attend unto my cry(嘆きに耳を傾けよ)」「give ear unto my prayer(祈りに耳をかしなさい)」、ヘブル語ではשָׁמַע(シャマー)聞く、理解する、関心を持つ、審理する קָשַׁב(カシェーブ)耳を傾け、注意を傾け אָזַן(アザェーン)耳を澄ます、祈りを聞く。なぜ単語を変えてまで同じ言葉を繰り返すのだろうか。
あなたの御前で私のためのさばきが行われ御目が正しいことに注がれますように。(17:2)
●私に耳を傾けて私のことばを聞いてください。(17:6)
・・・再びダビデは英語で「I have called upon thee, for thou wilt hear me」回答を求めて呼ばわる「incline thine ear unto me」(耳を傾ける)「and hear my speech.」(会話を聞け)ヘブル語ではעָנָה(アナー)答えるנָטָה(ナター)伸ばす、広げる、曲がる、傾くשָׁמַע(シャマー)とまた言葉を替えている。
あなたの右の手で奇しい恵みをお示しください。(17:7)
瞳のように私を守り御翼の陰にかくまってください。(17:8)
主よ立ち上がり彼の前に進み行き打ちのめしてください。あなたの剣で悪しき者から私のたましいを助け出してください。(17:13)
主よ御手をもって人々から相続分が地上のいのちであるこの世の人々から私のたましいを助け出してください。(17:14)

祈りの確信

あなたの蓄えで彼らの腹は満たされ子たちは満ち足りその余りをさらにその幼子らに残します。(17:14)
しかし私は義のうちに御顔を仰ぎ見目覚めるとき御姿に満ち足りるでしょう。(17:15)
・・・信仰者が試練に出会う時に与えられる確信と約束のこと。つまり、試練の果てには主なる神の満足された御顔があり、その御顔を拝顔できるだけ私達の心は満たされる(平安)を持つことができる。ここには損得勘定があるはずがない。
また「御顔を仰ぎ」見るのはいつのことだろう。仮にこの言葉を「死を迎えた時」とするのなら、「御姿」とはイエス様のことになるのではないだろうか。

=黙想の記録=

●本篇でダビデが心がけていたことをリストアップすると
私は口の過ちを犯さないように心がけました。(17:3)
人としての行いはあなたの唇のことばに従い無法者が行く道を避けました。(17:4)
私の歩みはあなたの道を堅く守り私の足は揺るぎませんでした。(17:5)
神よ私はあなたを呼び求めました(17:6)
●敵の攻撃については
彼らは鈍い心を固く閉ざしその口をもって高慢に語ります。(17:10)
彼らは私たちの跡をつけ今取り囲み目を据えて地に投げ倒そうとしています。(17:11)
それはまるでかみ裂くことに飢えた獅子待ち伏せしている若い獅子のようです。(17:12)

=注目語句=