詩篇第一巻 第5篇

詩篇第一巻 第5篇
=本章の内容=

慈しみの大盾

=ポイント聖句=

主よまことにあなたは正しい者を祝福し大盾のようにいつくしみでおおってくださいます。(5:12)

置かれた状況

・「朝明けに私はあなたの御前に備えをし仰ぎ望みます。」からダビデがまんじりとしない夜を過ごしてきたことがうかがえる。
・高ぶる者たち・不法を行う者・偽りを言う者・人の血を流す者や欺く者は敵の軍隊のことではなく身近な人物と思える。つまり同法による内憂がダビデを悩ませていることもわかる

祈りの内容

・私のことばに耳を傾けてください。
・私のうめきを聞き取ってください。
・私の叫ぶ声を耳に留めてください。
・主よ朝明けに私の声を聞いてください。
・あなたの義によって私を導いてください。
・私の前にあなたの道をまっすぐにしてください。
・あなたに身を避ける者がみな喜びとこしえまでも喜び歌いますように。
・あなたが彼らをかばってくださり御名を愛する者たちがあなたを誇りますように。

祈りの確信 =黙想の記録=

❶旧新約聖書では盾と大盾は別物として取り扱われています。韓国語聖書は詩篇91:4、35:2に盾と手盾と別物として取り扱っていますがこの個所は「盾」と表現しています。違いは語句①②の通り。
この詩編5編は内患に苛まれていた状況のダビデの苦悩と叫びが祈りとなっている。同胞からの目に余る攻撃はダニエルの心をことさらに痛めているのです。つまり身動きが取れない状況。守備一方の状況下にあるわけです。いくら百戦錬磨の勇士であっても今は出撃する状況ではありません。また内憂外患とはこの時の状況です。身動きの取れない状況下でダビデはジレンマを抱えていました。しかしこんな状況下でもふと気づくと自分の周りに完全防備の神の大盾と槍をもった神の軍隊が取り囲んでいるのが感じ取れるのです。大盾と槍をもった軍隊が動員されるのは戦況を変化させる時の体制です。後退している訳ではないのです。今の小康状態は、新兵を訓練する時であり、傷ついた兵士の養生の為であり、兵糧を備え、軍備力を増強するための絶好のチャンスなのです。これから前進するのです。韓国宣教の導きを受けている私達夫婦にとっての今の時期もまたダビデと同様「いつくしみの大盾」で覆われている時期であるわけです。感謝。

=注目語句=

語句①大盾:shields(英語)כַּצִּנָּה ツイナー(ヘブル語)・・・大盾(人間の身長ほどの大きさ)と槍を持った兵が多数いる部隊として行動します。
語句②盾:shield・buckler(英語)מָֽגִנִּי マゲーン(ヘブル語)・・・個人戦で敵の振りかざす剣を防ぐための道具として使用する小盾