へブル人への手紙
💖バナー画像・・・書簡を筆記しているパウロ
◆ユダヤ教で育ち洗練されてきたユダヤ人にとって、急速に広がっていく異邦人教会の中で、異邦人と同等に見なされるのは我慢のならないことでした。こうした現状に不満を持つ基督者の中には、ユダヤ教への原点回帰を図る人たちが多く出て来てしまったのです。またこの機運に乗じて偽教師の活動も活発となり、異邦人基督者にも、ユダヤ教の儀礼を守らせるように仕向けて行ったのです。ヘブル人への手紙はこうしたユダヤ人に「ユダヤ教の存在目的はメシヤであるイエス」を再確認させることが目的でした。ですから旧約聖書が多用されているのもその理由によります。
◆「ヘブル人への手紙は難解」との思い込みから「聖句の良いとこどりをする」程度で黙想が終わってしまう方が多いものです。ですが逆にヘブル人への手紙は、イエスに関する様々な記述を収めた「旧約聖書のダイジェスト版」として「旧約聖書の把握」ができる書物にもなるのです。著者については緒論ありますが、13章後半にテモテのことやイタリヤ教会について記載されていることから、パウロと見るのが順当ではないでしょうか。パウロ程旧約聖書に精通した人物は見当たらないこともその理由です。
章 | 概略(章をクリックするとページにジャンプします) |
1章 | ヘブル人への手紙が書かれた目的 |
2章 | 人となられた神 |
3章 | モーセとイエス様の比較 |
4章 | 本当の安息とは |
5章 | 大祭司なるキリスト・イエス |
6章 | ユダヤ教原点回帰派の活動 |
7章 | 信仰の始祖アブラハムとメルキゼデクの関係 |
8章 | 新しい契約 |
9章 | 幕屋と捧げられる犠牲の意味 |
10章 | イエス様の犠牲と基督者の歩み方 |
11章 | 信仰者列伝 |
12章 | 信仰者の基礎力とは |
13章 | 基督者の信仰の実践 |
🔻へブル人への手紙概要図【元サイズ:2500×1617px】