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マルコの福音書13章

マルコの福音書13章
=本章の内容=

❶神殿の行く末❷産みの苦しみの初め➌迫害と世界宣教❹荒らす憎むべき者❺万象の滅びと再臨❻目を覚ましていなさい

=ポイント聖句=

気をつけなさい。目をさまし、注意していなさい。その定めの時がいつだか、あなたがたは知らないからです。 それはちょうど、旅に立つ人が、出がけに、しもべたちにはそれぞれ仕事を割り当てて責任を持たせ、門番には目をさましているように言いつけるようなものです。 (13:33~34)

=黙想の記録=

●本章は一貫して「将来起こる滅びとメシヤの再臨」について書かれています。AD70年のローマ軍の侵攻に対して成す術のないユダヤ人の様子が伺えます。同時に将来メシヤの再臨前に起こる地球規模の災害や混乱の様子が描かれています。「お話しください。いつ、そういうことが起こるのでしょう。また、それがみな実現するようなときには、どんな前兆があるのでしょう。」から弟子たちの最大関心事がなんであったかを伺うことができます。この時点で弟子たちは、メシヤによる王国の到来を夢見ているままです。また自分たちの世代にはよもやこんなことは起こるまいと感じるだけでした。イエス様の口から次々と語られる困難・混乱はどこか他人事。世界宣教や迫害が何のことか一向に理解できないのです。ただ後半部分の栄光のメシヤの登場だけは目を輝かせて聞いていたことでしょう。
●日本でも再臨ブームはすでに何回も起こっています。今から40年前の再臨ブームの根拠となったのが「中東危機」でした。「化石燃料をめぐる大国の欲望が中東で一気にぶつかる」というのがシナリオでした。沢山の講演が行われ、沢山の文書が飛び交いました。プリマスブラザレンもこのブームにうっかり乗ってしまった口です。センセーショナルな活動をすれば人々が注目するという大きな錯覚があったのです。私自身もその火付け役の一人として以下の企画を立て推進していきました。「あなたは生き残れるか?」という大ポスターを市内数百か所に貼り、数千枚の案内チラシを配布。市内の全ての高校や大学の校門前で案内トラクトを配布しました。400人収容の会議室を用意し期待していましたが、結局新規に来会した方は30人もいませんでした。会場はがら空き状態だったことを鮮明に覚えています。さらにこのムーブメントから救われた方はほぼいませんでした。このあと一気にこの再臨ブームが沈静化し、再臨をテーマにした伝道集会は鳴りを潜めるのでした。さらにこの反動からか、数人の方々がこの集会から離れて行ってしまった記憶があります。「危機を煽ることは救いの道を教える方法ではない」「再臨を強調しすぎることはかえって信徒の成長を後退させる」ことを学ばされた時期でした。
●その後、魂が震えるようメッセージを聞いたのは、地方で地道に宣教活動をされていた専心伝道者の方々からでした。この時期の方が救われる方々が多かったのです。「主の再臨がいつ来るかより、いつ来てもいいように備えること。」とは、この先輩基督者と個人的な時間の時に聞かされた言葉でした。