金持ちの青年が守れなかった十戒って何?

2024年7月4日

《なるほどThe Bible》2022/12/26
=金持ちの青年が守れなかった十戒って何?=
【参照聖句】①その人はイエスに言った。「先生。私は少年のころから、それらすべてを守ってきました。」イエスは彼を見つめ、いつくしんで言われた。「あなたに欠けていることが一つあります。帰って、あなたが持っている物をすべて売り払い、貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を持つことになります。そのうえで、わたしに従って来なさい。」(マルコ10:20~21)
②あなたは自分のために偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、いかなる形をも造ってはならない。それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたみの神。わたしを憎む者には父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし、・・・(出エジプト20:4~5)

💚かの青年に対し「あなたの財産を売り払え」といった背景には、この青年に欠けている十戒の教えがあったからに他なりません。それは上記の聖句十戒の第二、「偶像を造ってはならない」「拝んではならない」というものでした。金銭は確かに便利な道具です。だからと言って何でもかんでも物事が叶えられる万能な道具ではありません。この青年にとって財産が彼の拠り所だったことはこの記事を見れば明らかです。財産を築き財産を保有することが他の人間と差別化できる彼のステータスでした。財産を持っている為に彼は横柄な生活を送ることができていたのです。彼にとって財産こそが自分を守る「神」であったのです。形のあるものではなく形のない財産が彼の偶像だったのです。ですから「財産を売り払う」ことは「偶像を取り除く」のことだったのですが、この青年はその戒律を行うことはできなかったのです。「貧しい人に与えよ」とは当時の良き慣習のひとつでしたが彼はこれも実行できなかったのです。
❤「無償の愛」がなければ施しは不可能です。この無償の愛を経験できる人こそ「神の愛」を悟れる人でもあるのです。