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家族ファースト

2024年6月29日

なるほどThtBible2022/10/16
=家族ファースト=
【参照聖句】悪霊が去ったその人は、お供をしたいとしきりに願った。しかし、イエスはこう言って彼を帰された。「あなたの家に帰って、神があなたにしてくださったことをすべて、話して聞かせなさい。」それで彼は立ち去って、イエスが自分にしてくださったことをすべて、町中に言い広めた。ルカの福音書8章38~39節
🔴ここは「レギオンという悪霊の集団に取り憑かれた男が正気に戻る」という奇跡が行われた箇所です。正気に戻った彼の願いもよそにイエス様は何故家に帰るよう命じたのでしょうか。生き証人をつれ歩けば宣教の説得力は倍増したのでは?今回はイエス様のこの言葉に着目してみました。
💚この箇所を読んでいて私はこんな素朴な疑問が湧いて来ました。「悪霊に憑かれた為に鎖で繋がれたこの男性が飲み食いしていなければやがて餓死していたのでは。また、自傷行為の傷はそのまま放置されていたのならやがて病死しないだろうか。」「彼の面倒を見る人物がいなかったのだろうか。」
❤️悪霊に取り憑かれていても、意識はまだらに戻っていたのではないでしょうか。他人からの嘲笑罵倒の声や人々の恐怖に慄く声も聞いていたはずなのです。しかし、本当にだれも近寄ることができなかったのでしょうか。彼が生き延びるために、彼に水や食事を運んでくれた誰かがいた筈です。つまり「家族が彼の面倒を見続けていたのでは?」と想像してしまうのです。また食事だけでなく傷ついている体に薬草を塗っていたのもまた家族では?
❤墓場に住むような凶暴な狂人になっても、家族は決して見捨てはしなかったと思えてならないのです。当の昔に縁を切ってそ知らぬふりができたのでしょうか。私はこのように黙想しました。家族はどのようなことがあっても決して彼を見捨てなかった。町中の人々に敬遠されても、彼の家族は毎日のように彼のもとに通って来たのではないでしょうか。
❤こうも想像できます。イエス様によって正気に戻ることができても、もしそのままの姿で町に出かければ、もっと大きな騒ぎが起きないでしょうか。姿形は化け物のままです。彼が町にでかける前に、①手枷足枷を取る必要があります。②汚れた衣服を脱ぎ棄て清潔な衣服に着替える必要もあります。③体にくっついた糞尿や泥を洗い流す必要があります。これらをこの男性がたった一人で済ませることは可能でしょうか。自分を束縛していた重い手枷足枷はかなり頑丈でした。誰かに手伝ってもらわなければ外すことはできません。汚れた衣服を脱ぎ去ることはできても、清潔な服は誰が用意できるでしょう。身体は糞尿や泥がくっついていて、大変な悪臭を放っていました。多くの人が使うオアシスや川で洗い流すことはできません。やはり自宅に戻り、身体を洗わなければならないのです。こう考えてみると、彼の世話をしてくれたのもまた家族以外には考えられないのです。
❤ですから、この男は何を置いても家族のもとに帰る必要があったのです。さらに、この男が最初にすべきなのはこうした苦労に苦労を重ねてきた家族を安心させることです。家族に「今まで苦労をかけてきたね。本当にありがとう。」と言うべきです。「家に帰りなさい」はイエス様の親心ではと思いませんか。
💙その後の彼の生活についてルカは「それで彼は立ち去って、イエスが自分にしてくださったことをすべて、町中に言い広めた。」と簡潔に描いています。しかし、「立ち去って」と「言い広めた」の間にはきっと長い時間があったことでしょう。清潔な服に着替え身体を洗った後すぐに町に出て行ったと思いますか。苦労をかけてきた家族を安心させるために、また幸福を我が家に戻すためには、たくさんの時間が必要だったと思いませんか。
❤私達もまた同様です。悪い習慣や思いから救われ魂の自由を経験した後、私たちはその姿を家族に見せる必要があります。家族を十分に安心させる必要があります。それによって今度は家族が救いを経験できるようになるのです。路傍伝道も家庭訪問も伝道集会に人を誘うこともまた専心伝道者や宣教師を志すことは大事です。しかしもっと大事なのは家族に心を向けることです。家族ファースト。