左利きの士師

2024年7月4日

なるほどTheBible2023/10/28
=左利きの士師=
※なぜ敢えて「左利き」を記録する必要があったのでしょうか。ヘブル語を見るとその答えが見えてきます。またエグロンに対峙する時この左利きが有効打になっているのです。
[参照箇所] 士師記3章12-30節
[重要聖句] 士師記3章4節
4,これは、彼らによってイスラエルを試み、主がモーセを通して先祖たちに命じた命令に、イスラエルが聞き従うかどうかを知るためであった。(新改訳2017版)
=注目語句=
左利き(3:15):lefthanded(KJV);ヘブル語イテール・ヤード[右が妨げられた・手]・・・ヘブライ語は文字通り、右手が不自由になり左手を代わりに使う人、あるいは習慣的に左手の使い方を好む人という意味です。ベニヤミンの名前自体が「右手の子」を意味して暗に右手が祝福の手とも取られそれが使えない状態は不幸であるとも考えられるのです。
=黙想の記録=
エフデ(12-30)・・・ベニヤミン族の活躍
① 「12・・・主の目に悪であることを重ねて行った」
② モアブの王エグロンになつめ椰子の町(エリコ)を占領される。18年間支配される。
③ 救助者エフデが起こされる。「さばいた」とは書かれていない。
※エフデは右手が使えない身体障害者であったと想像できる。しかし部族がイスラエルの命運を託せるほどの賢者であり武芸に秀でた人物だったと言えるのです。またエグロンにすれば身体障害者が自分に刃を向けるなど想像すらできなかったのでしょう。
④ エグロンを殺害
※左利きの場合体の右側に帯びていないと剣は抜けません。金属探知機であればすぐにでもわかってしまうが短剣を太ももに隠しておいたのですが、そもそも短剣で人を一撃するには相当の腕前が無ければなりません。さらに「貢物の献上」はこれ以上エグロンに反抗する意志はないことを表明しているのです。よもや自分を暗殺に来ているとは思えません。エグロンはかなりの肥満体であったので刺した短剣を抜くことができなかったとあります。このエグロンの滑稽とも思われる死に様や人払いをするなどの様子は不摂生な生活や物欲まみれの様子を敢えて表現したものでしょう。
⑤ 「27,到着すると、彼はエフライムの山地で角笛を吹き鳴らした。イスラエルの子らは、彼と一緒に山地から下って行った。彼がその先頭に立った。」とあるように、すでにモアブへの反撃は一致団結したイスラエルによって計画されていたのです。約一万人のモアブ人を討ちました。「一人として逃れた者はいなかった。」と記されているのは人的資源を惜しんで同化政策をとらなかったことを表したものです。
⑥ 80年間の平和が維持されました。
●ギデオンに肩書をつけるとすれば「右手に障害を持つ武芸の達人」とでも言うべきでしょうか。神様はそれぞれの場面でそれぞれの能力に応じて有効な働きをさせています。でも言えるのは日頃武芸を磨いていたと言うことです。訓練なしには神様は人を用いることはできないのです。基督者も同様なことが言えるでしょう。