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士師記7章-2

士師記7章-2(7:8-25)
=本章の内容=

❷ギデオンの戦い

=ポイント聖句=

15,ギデオンはこの夢の話と解釈を聞いたとき、主を礼拝し、イスラエルの陣営に戻って言った。「立て。主はミディアン人の陣営をあなたがたの手に渡された。」

=戦闘の経緯(7章)= [5]主なる神様に勧められた通り部下のプラを連れて敵陣に侵入する。敵兵の夢に関する会話を聞き出す。
[6]軍は敵陣を包囲する3個中隊に分かれる。男たちにはそれぞれラッパと火のついた松明のついた壊れやすい陶器の壺を持たせる(7:16)。
[7]敵の陣地での真夜中の夜番が始まるとすぐに、ギデオンは男たちにラッパを吹き鳴らし、水差しを壊すよう合図した。そして、雄叫びをあげる(7:17-20)。
[8]驚いた敵軍は同士討ちを始め、その場からヨルダン川に方向を東に向かって逃走。イスラエルはそれを追撃(7:21-23)。
[9]敵の軍勢はその後ヨルダン川に沿って南下しアベル・メホラに向かう(7:22)
[10]敵軍がベスバラの北で2つのグループに分かれる。
[11] オレブとゼエブに率いられた第一グループはヨルダン川をさらに南下しアベル・メホラに向かい、ゼバ王とザルムンナ王に率いられた第二のグループは、町の北でヨルダン川を渡ることに決めました。ナフタリ、アシェル、また全マナセを再招集し追撃させる。
[12]ギデオンは、ミディアン人がベテ・バラの近くで川を渡河することにに気づき、エフライム部族を送りヨルダン川の渡河を阻止する様に命じた。(7:24)。戦闘の結果オレブとゼエ捕らえ斬首。二人の王子の首はギデオンに差し出される(7:24-25)。

=黙想の記録=

❶8-15節:大麦のパンの塊の夢・・・以下私の勝手な妄想です。

▶「臆病な者は去れ」との命令を集結した4部族に伝えると、味方の兵の数32000人から10000人に減りました。この時のギデオンの心の内と4部族の兵たちの心の声を想像してみます。
・ギデオン・・・「自分が苦労して頭を下げて折角集めたのに面子丸つぶれだな。敵兵132000人に対してこちらは10000人。それこそ全滅じゃないか。何考えてんだ神様は!」です。
・帰っていった22000人の兵・・・「折角遠くから急いできやったのに。臆病者は帰れ。ギデオンお前は何様だ。敵軍132000人でこちらはたったの32000人!初めから無謀な戦いだ。馬鹿にしてやがる。」
▶さらに10000人から300人に減らされた時。
・ギデオン・・・「300人。一人で440人を相手にするなんて。もうおしまいだ。」
・試験に不合格だった9700人は戦死覚悟の猛者たち・・・「俺たちを呼び出しておいてこんな無意味な試験で振り落とすなんて。ギデオンの奴何考えてんだ!まあ、無駄死にしないで済んだと考えておこう。でも故郷の連中には何て説明したらいいんだ。こっぱずかしい。」

●ギデオン自身の心の声と去っていく兵士達の罵声にどれほどギデオンは打ちのめされたことでしょう。でもこのみじめな時が必要だったのです。主なる神様に従うためにはこの絶望の谷を通り過ぎる必要があるのです。悲嘆にくれるギデオンに主なる神様からお声がかかります。「前哨基地にもぐり込み敵の間でどんな会話が交わされているか、自分の耳で確かめるがいい。勇気百倍になって攻撃に出られるはずだ。(リビングバイブル)」という大変細かい指示でした。大変危険な行動ですが、ギデオンはその声に従います。見たのはイナゴの大群のごとき大集団でしたがこれは予想していた通りです。さらに部下のプラを連れて敵の前哨基地にもぐり込むと、そこで敵兵が自分の見た不吉な夢を語り、それを解き明かすという場面に出くわすのです。「14,そりゃ、こうに違いないよ。イスラエル軍にヨアシュの子のギデオンというのがいてな、そいつがわれわれ連合軍を全滅させようとしてるんだ。(リビングバイブル)」の言葉には「ミディアン軍全体にイスラエル軍の反撃に対する恐怖が蔓延している。さらにその敵軍の将こそがギデオンその人だ。」との事実が隠されていたのです。ここに至ってようやくギデオンは主なる神様の計画の確かさを受け入れたのです。霊の目と耳がなかなか開かなかっ愚鈍なギデオン。それに対して「神様の忍耐と慈愛ここに極まれり」という感がします。その神様の忍耐と慈愛に初めて気が付いたギデオンは跪いて神を褒めたたえるのです。神懸かりになったのではなく、神様の通り良き管として働く決意をする場面です。

❷16-23節:ギデオンの奇襲作戦・・・この作戦はどこに着想を得たのでしょう。少人数の兵を大勢の軍の様に見せかける戦術が①この3隊に分ける②角笛を三方から吹き鳴らす③壺を割り大きな音を立てる④松明を高く上げる⑤大声で『主のために、ギデオンのために戦うぞ!』と叫ばせることでした。ミディアン人の陣営は低地。壺を割る音や兵の大声は山にこだまして反響します。松明が300本ですが低地から見るともっと多くある様に見える筈です。ギデオンのこの奇襲作戦は恐らくその場で考え出しものでしょう。正に聖霊が導かれることの証拠と思われます。結果「21-22:敵の大軍は大混乱に陥り、右往左往し、悲鳴を上げて逃げ出しました。イスラエル軍は、ただ立って見ているだけで十分でした。大混乱の中で、主はミデヤン軍全体が同士打ちするようにさせたので、そこは修羅場と化し、生き延びた者たちは闇の中をツェレラ近くのベテ・ハシタや、タバテに近いアベル・メホラの境界まで逃げて行きました。(リビングバイブル)」

➌23-25節:ナフタリ、アシェル、全マナセの再招集と追撃。エフライム人の招集とミディアン人の二人の首長の処刑・・・たった300人のギデオンの勇士が132000人を蹴散らかしたのは紛れもなく主なる神様の力と各部族は確信せざるをえません。ですからギデオンの呼びかけに間髪を入れずに反応できたのです。「23,ゼエブも、『ゼエブの岩』と呼ばれるようになった酒ぶねの中で殺されました」には皮肉のように聞こえてきませんか。ギデオンは酒ぶねで召命を受けた田舎ものでしたがその田舎者に首を取られてしまったのですから。

=注目人物=

人物①プラ(11):英語Phurah;ヘブル語プェラ[枝]・・・ギデオンの道具持ち・槍持ち
人物②オレブ(25):英語Oreb;ヘブル語オレイブ[カラス] 人物③ゼエブ(25):英語Zeeb;ヘブル語ゼエイブ[狼]

士師記

Posted by kerneltender