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士師記2章

士師記 1章
=本章の内容=

❶主の使いの宣告❷第三世代以降の歴史の悪循環

=ポイント聖句=

22,これは、先祖たちが守ったように、彼らも主の道を守って歩むかどうか、これらの国民によってイスラエルを試みるためである。

=黙想の記録=

❶1-9節:ヨシュアの前に現れた「主の軍の将として来られ方」はエリコ陥落は必ず実現するとの宣告をしました(ヨシュア記5:13-15)。ところが、今回の主の使いは特定の人物ではなく集まった長老たちの前に出現していると思われます。そして内容もヨシュアの時のように外敵に対する勝利を約束したものではなく、イスラエルの現状を摘発しているのです。イスラエルのほぼ全部族が主なる神様との約束を反故にし先住民の宗教さへも受け入れてしまっていたのです。ヨシュアと同世代の長老たちはこの天使の警告に涙しイスラエルの未来を憂えるのですがそれもそこまでです。ヨシュアもまたこのカナンで戦った兵たちも世を去ってしまい、モーセ世代・ヨシュア世代が終わり否が応でも第三世代へと移っていくのです。この第三世代にはモーセ・ヨシュアの様なイスラエル民族を強烈な指導力で率いる人物はでてきません。そればかりか、各部族の中に主なる神様の意志を汲み取りそれを正確に遂行しようとする信仰的な人物すらいないのです。
❷10-23節:第三世代以降、各部族の歴史は次の(1)から(6)の悪循環を繰り返し、約束された神の平安の歴史からは程遠い生活を送るようになってしまいます。
(1)先住民族に対して同化政策を取る。(2)先住民族の宗教と文化に順応してしまう。主なる神に頼る生活を放棄する。(3)国力が弱まるところに異民族の侵略と圧政を招いてしまう。(4)災いの原因が主なる神への不信であると気づき一瞬悔い改める。(5)主がさばきつかさを起こして侵略者から救い出させる。(6)さばきつかさが死ぬと元に戻って先祖たちよりもさらに堕落する。
●モーセ時代・ヨシュア時代、5年間の全ての戦いに勝利したのは、イスラエルに軍事力があったからでも賢い軍司がいたからでもありません。そこには主なる神様の勝利につながる自然現象も利用した配慮があり、計画があったからです。イスラエルはこの5年間の戦いでそれを一つも学んでいなかったのです。
●「22・・・イスラエルを試みるため・・・」の聖句は暗黒時代の士師記の中での灯火に相当します。それはこの暗黒時代がイスラエルを純化し主なる神様にとってふさわし存在となるための訓練期間であると宣言してくださっているからです。
※多くの基督者にも士師記時代があることと思います。それは内なる人が悪魔に利用され主なる神様の御心と相反する言動をとってしまう時代のことです。しかし基督者にとっての暗黒の時代もやはり目的があってのことなのです。基督者を純化し主なる神様にとってふさわし存在とするためには試みが必要なのです。

=注目語句=

語句①主の使い(1):英語an angel of the LORD(KJV・NLT);ヘブル語メルアッ・イェホバ[主の天使(使者・メッセンジャー・伝令)]・・・士師記の中に6回(旧約全体で17回)使われている。→2:1,6:11,6:22,13:6,13:16,13:21
語句②ボキム(1,5)ヘブル語ボキ(ヒ)ーム[泣きじゃくる]

士師記

Posted by kerneltender