ヨシュア記23章

ヨシュア記 23章
=本章の内容=❶ヨシュアの遺訓
=ポイント聖句=3,あなたがたは、自分たちの神、主が自分たちのために、これらすべての国々に行ったことをすべて見てきた。あなたがたのために戦ったのは、あなたがたの神、主である
=黙想の記録=●ヨルダン川を渡河しカナン侵攻を開始した時のヨシュアの年齢は推定で80歳。カナン征服が概ね完了したのが85歳。110歳で人生を閉じるのですがその前に本章の遺訓を残しています。
●ヨシュアの遺訓の概要は以下の通りです。
(1)カナン征服の歴史は主なる神様の御意志とご自身自らの働きの拠るものである。
3,あなたがたは、自分たちの神、主が自分たちのために、これらすべての国々に行ったことをすべて見てきた。あなたがたのために戦ったのは、あなたがたの神、主である。
(2)今後の歴史はイスラエル各部族の歩み方次第である。主なる神の御計画を継続しなさい。
5,あなたがたの神、主ご自身が、彼らをあなたがたの前から追い払い、あなたがたの目の前から追い出される。あなたがたの神、主があなたがたに告げたように彼らの地を占領しなさい。
(3)モーセの律法を遵守しなさい。特に異教の神々を崇拝してはならない。
6-8節:また、モーセの律法の書に記されていることを、ことごとく断固として守り行いなさい。そこから右にも左にも外れず、これらの国々、あなたがたの中に残っている、これらの異邦の民と交わらないようにするためである。彼らの神々の名を口にしてはならない。それらによって誓ってはならない。それらに仕えてはならない。それらを拝んではならない。
(4)主なる神様の御心を無視することがあるならイスラエルは主なる神様の手によって滅ぼされる。
16,主があなたがたに命じられた、あなたがたの神、主の契約を破り、行ってほかの神々に仕え、それらを拝むなら、主の怒りはあなたがたに対して燃え上がり、あなたがたは、主がお与えになったこの良い地から速やかに滅び失せる。
●ヨシュアが特に気にしていたのは他民族との同化政策です。すでにカナン分割を実行している時点でもいくつかの部族は非征服民を追放するのではなく奴隷化していました。これは明らかに主なる神様の御心に反する行為でしたが、イスラエルの諸部族は戦闘行為で人的資源も含め部族の資力が無くなることを忌避しようとしたのがその理由です。人間的に言えば「平和的解決方法」でしたが、その政策は後に異教文化との混濁を招きやがて正しい信仰心さへ失う結果となったのです。ヨシュア記はBC13世紀に成立した書物ですが、ヨシュア記を愛読したのは異国に捕囚された人々または捕囚から帰国した人々ではないでしょうか。なぜなら捕囚の根本原因はイスラエルがこのヨシュアの遺訓を守らなかったことにあったことに一番悟っていたのはこの人々だからです。
●現代の基督者にとってのカナン征服は基督者の人生そのものです。人生最大の敵はサタンですが、この肉体を纏っている限り古き人はこのサタンにいつでも揺さぶられ妥協し策略にまんまと貶められることが多々あるのです。放蕩息子同様与えられた基督者としての人生を台無しにする場合もあるのです。あるいは父の最も近くに居ながらその父の愛を感じ取ることができなかった放蕩息子の兄のように過ごしている場合もあるのです。こうした人生の汚点は自分の人生は自分のものと思い込む錯覚に原因があるのです。
【ヤコブの子供達(出生順)】
出生順 | 名前 | 母親 | くじ順 |
1 | ルベン | レア① | |
2 | シメオン | レア② | 2 |
3 | レビ | レア③ | |
4 | ユダ | レア④ | |
5 | ダン | ビルハ① | 7 |
6 | ナフタリ | ビルハ② | 6 |
7 | ガド | ジルパ① | |
8 | アシェル | ジルパ② | 5 |
9 | イッサカル | レア⑤ | 4 |
10 | ゼブルン | レア⑥ | 3 |
11 | ヨセフ(マナセ) | ラケル① | |
ヨセフ(エフライム) | ラケル① | ||
12 | ベニヤミン | ラケル② |
【ヤコブの遺言】
創世記49章
1,ヤコブは息子たちを呼び寄せて言った。「集まりなさい。私は、終わりの日におまえたちに起こることを告げよう。
2,ヤコブの子どもたちよ、集まって聞け。おまえたちの父イスラエルに聞け。
3,ルベンよ、おまえはわが長子。わが力、わが活力の初穂。威厳と力強さでまさる者。
4,だが、おまえは水のように奔放で、おまえはほかの者にまさることはない。おまえは父の床に上り、そのとき、それを汚した。──彼は私の寝床に上ったのだ。
5,シメオンとレビとは兄弟、彼らの剣は暴虐の武器。
6,わがたましいよ、彼らの密議に加わるな。わが栄光よ、彼らの集いに連なるな。彼らは怒りに任せて人を殺し、思いのままに牛の足の筋を切った。
7,のろわれよ、彼らの激しい怒り、彼らの凄まじい憤りは。私はヤコブの中で彼らを引き裂き、イスラエルの中に散らそう。
8,ユダよ、兄弟たちはおまえをたたえる。おまえの手は敵の首の上にあり、おまえの父の子らはおまえを伏し拝む。
9,ユダは獅子の子。わが子よ、おまえは獲物によって成長する。雄獅子のように、雌獅子のように、うずくまり、身を伏せる。だれがこれを起こせるだろうか。
10,王権はユダを離れず、王笏はその足の間を離れない。ついには彼がシロに来て、諸国の民は彼に従う。
11,彼は自分のろばをぶどうの木に、雌ろばの子を良いぶどうの木につなぐ。彼は自分の衣をぶどう酒で、衣服をぶどうの汁で洗う。
12,目はぶどう酒よりも色濃く、歯は乳よりも白い。
13,ゼブルンは海辺に、船の着く岸辺に住む。その境はシドンにまで至る。
14,イッサカルは、たくましいろば、二つの鞍袋の間に身を伏せる。
15,彼は、休息の地が快く、その地が麗しいのを見る。しかし、肩は重荷を負ってたわみ、苦役を強いられる奴隷となる。
16,ダンは自分の民を、イスラエルの部族の一つとしてさばく。
17,ダンは道の傍らの蛇となれ。通りのわきのまむしとなれ。彼が馬のかかとをかむと、乗り手はうしろに落ちる。
18,主よ、私はあなたの救いを待ち望む。
19,ガドについては、襲う者が襲うが、彼は、その者たちのかかとを襲う。
20,アシェルには、その食物が豊かになり、彼は王のごちそうを作り出す。
21,ナフタリは放たれた雌鹿。美しい子鹿を産む。
22,ヨセフは実を結ぶ若枝、泉のほとりの、実を結ぶ若枝。その枝は垣を越える。
23,弓を射る者は激しく彼を攻め、彼を射て苦しめた。
24,しかし、彼の弓はいつも固く張られ、彼の腕はすばやい。ヤコブの力強き方の手から、そこから、イスラエルの岩である牧者が出る。
25,おまえを助ける、おまえの父の神によって、おまえを祝福する全能者によって、上よりの天の祝福、下に横たわる大水の祝福、乳房と胎の祝福があるように。
26,おまえの父の祝福は、私の親たちの祝福にまさり、永遠の丘の極みにまで及ぶ。これらがヨセフの頭の上に、兄弟たちの中から選り抜かれた者の頭の頂にあるように。
27,ベニヤミンは、かみ裂く狼。朝には獲物を食らい、夕には略奪したものを分ける。」
28,これらはすべてイスラエルの部族で、十二であった。これは、彼らの父が彼らに語ったことである。彼らを祝福したとき、それぞれにふさわしい祝福を与えたのであった。