ヤコブの手紙 3章
ヤコブの手紙 3章
=本章の内容=
❶言葉によって試される❷対人関係で試される
=ポイント聖句=あなたがたのうちで、知恵のある、賢い人はだれでしょうか。その人は、その知恵にふさわしい柔和な行いを、良い生き方によって示しなさい。(3:13)
=黙想の記録=●2章では「えこひいき」と言う差別意識が問題にされていましたが、本章では説教を含め言葉によって起こされる問題点、また、他者に抱く心の思いについて問題にしています。いずれも対人関係における基督者の態度を取り上げています。
●言葉による失敗の喩えとして用いられているのが、馬を御する事、帆掛船の舵、大火を引き起こす火、死の毒、苦い水、塩水という言葉を使って表現しています。ヤコブは、言葉の失敗が、人生の方向性を誤らせたり、破壊や死をもたらしたり、更に質(この場合は人格)を悪化させる事になると警告しています。基督者はこの真逆に慣れればいい事です。
●冒頭で「教師」を例にとって説明しているところから、ユダヤ教の教師達を意識したものと思われます。教師は教師としての研鑽を積み何かの試験に合格して初めて認知される職業です。本来ならうなだれている人を再び活かし、正しい生き方を示し、人格の欠けたところを指摘してあげるのが勤めのはずです。しかし、この人達は私服を肥やす為の職業としか考えていなかったのです。
●これらの解決もやはり兄弟愛のありやなしやに掛かっているのです。