へブル人へ手紙 11章

ヘブル人への手紙 11章
=本章の内容=

❶信仰とは?❷信仰者列伝➌信仰者の着地点

=ポイント聖句=

信仰がなくては、神に喜ばれることはできません。神に近づく者は、神がおられることと、神を求める者には報いてくださる方であることとを、信じなければならないのです。(11:6)
これらの人々はみな、信仰の人々として死にました。約束のものを手に入れることはありませんでしたが、はるかにそれを見て喜び迎え、地上では旅人であり寄留者であることを告白していたのです。(11:13)

=黙想の記録=

《信仰者列伝》
アベル、エノク、ノア、アブラハム、サラ、イサク、ヤコブ、ヨセフ、モーセ、ラハブ、ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、ダビデ、サムエル、預言者たち=
《信仰者列伝から何を学ぶ》
①アベル:罪の贖いの紹介(良い捧げ物)
②エノク:神の人としての証(神に喜ばれる歩み)
③ノア:箱船の製作(神を恐れる)
④アブラハム:故郷を出て約束の地に向かう・天幕生活(御言葉への服従)
⑤サラ:リスクの大きい高齢出産(疑いを払拭し結末が見えるまでの忍耐)
⑥イサク:モリヤ山での自己犠牲(不条理に見える事でも従える勇気)
⑦ヤコブ:ヨセフの子への祝福(この世のしきたりに寄らない行動)
⑧ヨセフ:エジプトの宰相でありながらユダヤ人の父の遺言を履行(神の前での謙遜)
⑨モーセ:エジプト王族の身分を捨てる(この世からの聖化を実行する意志)
・・・などを思い起こさせるのが本章の役目です。
●本章に登場する聖徒たちを眺めると、理不尽な取り扱いを受け、先の見えない不安定な人生であり、結果「この世で言うところの幸福」とは、ほど遠い人生を歩んで来ました。ユダヤ人なら誰でもが、これらの人物の経歴も性格も人生感も熟知していました。ところが、ユダヤ教原点回帰派とその取り巻き達は、こうした有名人の一面しか見ようとしなかったのです。彼らにとっては「信仰者列伝」ではなく「英雄または成功者または幸せ者の都市伝説」に過ぎなかったのです。
●ここに出てくる信仰者と同様な「歴史に登場する有名な基督者の人生が、自分にも可能である」とは到底思えないのです。しかし、ここで学ぶべきは、彼らが示してくれた「信仰基礎の内容」と「信仰の基礎力を身に付ける過程」を知り、それを身に付ける努力を惜しまないことなのです。