へブル人へ手紙 8章
ヘブル人への手紙 8章
=本章の内容=
❶大祭司の務めと幕屋の意味❷新しい契約と仲介者
=ポイント聖句=神が新しい契約と言われたときには、初めのものを古いとされたのです。年を経て古びたものは、すぐに消えて行きます。(8:13)
=黙想の記録=●7章で、イエス様の大祭司としての正当性を主張してきました。この8章では、歴代の大祭司が「モーセが神様から賜った契約」に基づき選び出され、指示された通りに作られた幕屋で、指定された職務を遂行してきたのに対し、イエス様は直接「父から賜った新しい契約」を履行したことを比較対照しています。「モーセの契約」はユダヤ人と神様の間で取り交わした、限定的暫時的、そして贖罪において不完全な物でした。ですから何千回も何万回も継続しなければならなかったのです。しかし「新しい契約」は全人類に拡大され、永久に存続し、たった一回の御技で完全に人を罪から贖うことができる物でした。これには異邦人だけでなく、もちろんユダヤ人も全て含まれています。「モーセの契約」は「新しい契約」にとって変わる必然性はここにあるのです。
●大祭司は「動物の死を伴う犠牲」を捧げることが職務でしたが、これはイエス様が「十字架上で死ぬことで自らを犠牲」として捧げる事の「型」だったのです。型とは後世まで告げなければならなかった預言で、本体が現れれば意味を成しません。
●蛇足ですか、神様の契約にはそれが履行されるに当たる印が伴います。契約者が生きる神であることの証拠となるからです。ノアには虹、アブラハムにはサラの高齢出産、モーセにはエジプト人の初子を殺すという印が。そしてイエス様は処女マリアからの出産という印があったのです。