ガラテヤ人への手紙 4章
ガラテヤ人への手紙 4章
=本章の内容=
❶神による相続人❷幼稚な教えに逆戻り➌熱心さの相違❹自由と奴隷④約束の子
=ポイント聖句=しかし、聖書は何と言っていますか。「奴隷の女とその子どもを追い出せ。奴隷の女の子どもは決して自由の女の子どもとともに相続人になってはならない。」こういうわけで、兄弟たちよ。私たちは奴隷の女の子どもではなく、自由の女の子どもです。(4:30~31)
=黙想の記録=●偽教師の手口が前半戦に出ています。彼らは日常生活の細部に至るまで細かい規律を用意し、それが実行できない者は救いにはないとまで断言するのです。後半部分の譬えがこの章の山場ともいえるところです。二人の子とは、イサクとイシュマエルです。自由人サラの子がイサク。女奴隷ハガイの子がイシュマエルです。イシュマエルはイサクより先に生まれました。イシュマエルはやむにやまれぬ事情で生まれた子供です。この理由だけで、イシュマエルもその母ハガイも、サラやイサクに対して横柄な態度をとり、また、事あるごとにイサクをいじめていたのです。この状況は丁度、偽教師と基督者の関係を指し示す譬えなのです。イシュマエルは偽教師達率いる「律法遵守」のグループであり、イサクは基督者を表しています。
●イシュマエルは世継にはなれません。アブラハムの正当な後継者はイサクです。同様に「律法遵守」の人々は、今もなお罪の奴隷状態にとどまり救いには至らないのです。しかし、基督者はキリストによる贖いによって自由を獲得し、さらに神の御霊を賜っているのです。偽教師達一行が基督者を差別し軽蔑している態度と同じなのです。
●この章の文末で、パウロの怒りはマックスになります。「奴隷の女とその子どもを追い出せ」とも叫んでいるのです。ガラテヤ人がこれを実行できるかが問題でした。