コロサイ人への手紙 2章

コロサイ人への手紙 2章
=本章の内容=
❶キリストにある歩み❷キリストによる武装解除③すがるな。味わうな。さわるな
=ポイント聖句=それは、この人たちが心に励ましを受け、愛によって結び合わされ、理解をもって豊かな全き確信に達し、神の奥義であるキリストを真に知るようになるためです。(2:2)
=黙想の記録=●G:haptomai mē geuomai mēde thinganō mēde「すがるな。味わうな。さわるな」(21節)というのは、グノーシス主義者の合言葉でした。「haptomai(ハプトマイ)固執する、性交する、触る。geuomai(グウマイ)味わう、楽しむ、体験する。thinganō(スウィンガノ)触れてはならない」の意味があります。
●コロサイに隣接したラオデキヤも同様な問題が起こっていました。グノーシス主義者は神秘体験をすることで、他の信徒より自分の方が抜きんでているという「エリート意識」を醸成することに主眼点を置いていました。その為にはどれだけ禁欲的戒律的な生活ができていたかを互いに自慢するのが日常でした。ですから同様な体験をしてきた仲間を集め一つのコミュニュティーを作り出すことを必要としていました。彼らは、その小さな世界で絶えずNO1でいたかったのです。ましてや「他者に仕える僕の姿をとられたイエス様に倣うことを目標にしていた」基督者の生き方は、人一倍功名心の強い彼らには我慢ならないことだったのです。
●「人間の好き勝手な礼拝」と出てきますが、これは「参加者が満足すること」「参加者を熱狂させること」に主眼点を置いた「儀式儀礼」を行うことです。キリストが頭である教会は「愛による結び付き」で構成されているのとは真逆です。愛によって結び合わされには、互いが互いに仕えあう姿勢をもつことから始まるのです。