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使徒の働き4章

使徒の働き4章
=本章の内容=

➊ペテロとヨハネの捕縛と尋問❷初代教会を動かす聖霊のご様子

=ポイント聖句=

あなたの御手とご計画によって、起こるように前もって定められていたことすべてを行いました。主よ。今、彼らの脅かしをご覧になって、しもべたちにあなたのみことばを大胆に語らせてください。また、御手を伸ばし、あなたの聖なるしもべイエスの名によって、癒やしとしるしと不思議を行わせてください。」(4:28~30)

=黙想の記録=

《1~21節》ペテロとヨハネの捕縛と尋問
宮の中でのひと騒動の為、当然ペテロ一行は官憲に目を付けられ捕縛されます。宗教指導者たちは、「イエスを例にあげて死者の中からの復活を宣べ伝えている」との言い回しから察すると、まさかナザレ派の残党が再登場するとは思ってもいなかったのです。なぜなら、イエス様の十字架刑を前にして、身の危険を感じた弟子全員がすでに胡散霧消、ナザレ派は解散したと思われていたからです。こで招集されたのは、イエス様の時と同様、アンナス・カヤパを含めた例のサンヘドリンのメンバーでした。この事件を放置できない重要事項と恐れを抱いていたのです。
当初、高尚なことを語る聖書学者(ラビ)から学んでいた宗教指導者からすれば、ペテロとヨハネは凡人。地方出身の無学な普通の人にしか見えていなかったのです。ところが、物おじせず大胆に弁明する姿に、どこにそのエネルギーがあるのかを訝(いぶかしが)ったのです。「一時留置場に留め置き、頭を冷やすようにすれば、この二人の田舎者は、きっと気持ちが萎えてしまうだろう」と、踏んでいたのでしょう。ところが先の説教で三千人に加え、さらに、男性だけで五千人も信徒になっていくのを伝え聞くうちに、「これはイエスが存命していた時よりも始末に負えない」と思い、「イエスと同じ運命を辿らせてやる(・・・想像ですが)」と、脅かすのですが、効き目がありません。二人を釈放しなければ、今度は一般民衆の感情を煽り自分たちに矛先が向かいかねないのです。以前からくすぶっていた宗教指導者への不満が、今度は暴走するかもしれません。ここで私たちは、「人間の行動の原理」を学ぶことができます。つまり、恐れを払拭する為にとる人間の行動は「脅かし」です。恐れているのは脅かす側なのです。しかし、聖霊が働かれるとき、恐れは締め出され、より大胆な行動に出ることができるのです。
宗教指導者の「何の権威によって・・・」の審問はイエス様の時と全く同じです。そこでペテロは
以下の様に弁明します。
(1)取り調べの要因は、「確かに癒されたここにいる人物のこと」だけだが、その「癒しの行為」はどの法にもに抵触していない。
(2)癒しの行為ができたのは、「ナザレのイエスの権威」を用いたから
(3)このイエスは、あなた方が十字架につけたその人だ
(4)イエスは神が復活させた方であり、私たちはその目撃者である
(4)この方以外の他の誰にも救いをもたらした者はいない
《22~31節》ペテロとヨハネの報告
投獄された以外何の危害を受けなかった二人は、「仲間」のところに戻ります。一万人以上に膨れ上がった信徒を前に、状況説明をします。「イエス様と同じサンヘドリンに出廷したにも関わらず何のお咎めなし」という事態を信徒はどう受け止めたでしょう。「サンヘドリンンさへも、進行中のこの動きを認めてしまった。」と、自信を持つことができたのでしょうか。さらに、復活の目撃者だけではなく、このエルサレムで信徒となった人々も、自分の信仰に対する確信をいよいよ深めることができたことでしょう。この「二人の報告」は途中から「神への祈り」に変わっています。祈りの内容をまとめると。
(1)ピラトや宗教指導者たちが無意識に起こしたメシヤの受難ではあるが、これらの出来事は、神様の計画のうちであり、深い配慮に満ちていたことへの感謝。
(2)今後も荒鶴場面で大胆であらせてくださいとの願い。
(3)口先だけの指導者の様ではなく、癒しとしるしを伴わせてくださいとの願い。
《32~37節》初代教会を動かす聖霊のご様子
🔴二人の報告と祈りの後に、まず起きたのが会衆全員への聖霊の注ぎかけでした。さらにその聖霊の働きかけにより、無視無欲の奉仕へ思いに駆り立てられるようになります。「熱狂した信徒の姿」はどこにもないのです。逆に、「一人一人に実に静かに語り掛け、行動を促す聖霊のご様子」が見て取れるのです。ここにも聖霊なる神様のご性格が読み取れるのではないでしょうか。金の子牛の周りで踊り狂った様なあの熱狂は必要ないのです。聖霊の働きの特徴は、「①ご自身を主役にされない。②熱狂する者にではなく心静める者に働く。」のです。
🔴本章最後で、パウロの理解者であり協力者であったバルナバを初めて登場させます。彼がこの初代教会に加わったのも、この初代教会発足の時だったのです。

 

 

使徒の働き

Posted by kerneltender