ヨハネの手紙第三 1章
ヨハネの手紙第三1章
=本章の内容=
❶ガイオとデオテレペスとデメテリオ
=ポイント聖句=長老から、愛するガイオへ。私はあなたをほんとうに愛しています。愛する者よ。あなたが、たましいに幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得、また健康であるように祈ります。(1:1~2)
=黙想の記録=●ヨハネは殊の外(ことのほか)ガイオを信頼しています。とても親しい中でした。ガイオは新約聖書に5回登場します。使徒15章でパウロの伝道旅行中に起きた大騒動に出くわしてしまった人物です。パウロを守ろうとする為に、身代わりに捕縛された様に思われます。また家の教会の場所を提供した家主とも書かれており、初代教会の立役者の一人です。彼の説教や書簡はありませんが、宣教活動や教会の発展のため、相当の犠牲を払ってきた人物であったとも想像できるのです。バックヤードに徹している基督者の存在がなければ最前線の兵士は活躍する術を失うのです。
●しかしガイオとは対照的な人物についてヨハネは敢えて名指しで非難しています。デオテレペスが、その人物です。(1:9)彼の所業は誰の目にも明らかで、功名心の塊の様な人物です。異端者とは言えませんが、兄弟愛を旨とする教会にいてはならない人物です。残念ながら現代教会にもよく見かけてしまう人物です。「頂点に立ちたがる。自分以外に頂点に近づこうとする者を徹底的に排斥する。周りを支配しようとする。自分が物事の中心に収まっていないことを嫌悪する。」が彼らの特徴です。しかし待ってください。この特徴はあなたにもありませんか。
●最後に登場するデメテリオは使徒の働きで騒動を起こした人物ではありません。デオテレペスが余りにも酷い人物であったので、指導者としてデメテリオを推薦したかったと思われます。このデメテリオはデオテレペスによって排斥された人物と言う説もあります。