テモテへ手紙第二 2章
テモテへの手紙第二 2章
=本章の内容=
❶キリストイエスの兵士・農夫・アスリート❷無益な論争を避けよ
=ポイント聖句=キリスト・イエスのりっぱな兵士として、私と苦しみをともにしてください。(2:3)
=黙想の記録=●すでに死刑が確定されたパウロにとって、刑場が最期の戦地となります。「死に至るまで主に忠実である姿」を模範に残すことが最期のお勤めなのです。ただ心残りは、自分が築き上げた教会の行く末だけでした。教会は多くの偽教師と言う敵に侵入され占領されていたからです。そこで、今パウロのできる唯一のことと言えば、自分の意志を継ぐテモテへの最期の薫陶でした。
●兵士・農夫・競技者(アスリート)のイメージしやすい単語を使って、牧会者としてのあるべき姿を説明しています。兵士は敵を倒し味方をまたは故国を守るために存在します。兵士には自分の趣味嗜好に費やす余裕などありません。ひたすら上官の命に従うことが本分です。「日常生活のことに掛かり合っている者はだれもありません。」の聖句から教職者は「教えることだけを本分とする」などという理屈は見つかりません。上官の命あらばどんな汚れ仕事も辞さないのです。農夫には、日曜祝祭日などありません。休暇を取っている最中に、作物は病害虫に襲われたり、栄養不足水不足で枯れてしまうからです。アスリートは、必要な体の部位を酷使し、ストイックな生活を強いられます。牧会者は兵士・農夫・競技者の要素を兼ね備えている人でなければならないのです。
●テモテが直面している偽教師や間違った教理への戦いは、勝ち目のいないもののように見えていました。しかし、たといそんな状況であっても、その戦いに敢然と立ち向かう必要があるのです。異なる教理を唱える者と議論するのは時間の無駄、無益なことです。ひたすら自分に与えられた「義と信仰と愛と平和」を追及し、これらを自己研鑽することで、他者への模範となるべきこと。これがキリストの兵士の戦いかたなのです。