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ウリヤは全てを知っていた

2024年7月4日

なるほどTheBible2024/03/26
=ウリヤは全てを知っていた=
Q:ウリヤはデビで王の不倫行為を知っていたのでしょうか?
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[参考聖書箇所] Ⅱサムエル記11章11節
神の箱も、イスラエルも、ユダも仮庵に住み、私の主人ヨアブも、私の主人の家来たちも戦場で野営しています。それなのに、私が家に帰り、食べたり飲んだりして、妻と寝るということができるでしょうか。あなたの前に、あなたのたましいの前に誓います。私は決してそのようなことをいたしません。
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A:結論から言えばYESです。
ダビデの愚行に対しウリヤの潔い態度は際立っています。「9,しかしウリヤは、王宮の門のあたりで、自分の主君の家来たちみなと一緒に眠り、自分の家に帰らなかった。」とありますが、王宮に仕える侍従や護衛たちは王宮の玄関や長い回廊で寝るのが通例です。恐らくウリヤは帰宅せずにこの場所にいた護衛達と語り合い彼らに交じって雑魚寝でもしたのでしょう。ダビデの裏工作に乗らなかったのを訝しく思ったダビデの質問に「11,・・・神の箱も、イスラエルも、ユダも仮庵に住み、私の主人ヨアブも、私の主人の家来たちも戦場で野営しています。それなのに、私が家に帰り、食べたり飲んだりして、妻と寝るということができるでしょうか。あなたの前に、あなたのたましいの前に誓います。私は決してそのようなことをいたしません。」とウリヤは返答します。推測ですがこの時点でウリヤには「妻の不貞・ダビデ王の愚行」について告げる者があったはずです。煮えくり返る思いを押し殺しウリヤは間接的な言葉を持って王に諫言しているように思えるのです。ウリヤの言葉は「①王はなぜこの重要な戦いの陣頭指揮をとらないのか。②妻との一件は周知の事実になりかけているのに王はなぜ悔い改めないのか」と言っているように聞こえてきます。真相を知っているかのようなウリヤの言葉に対しダビデは「12,・・・今日もここにとどまるがよい。明日になったら、あなたを送り出そう。」と言ってウリヤを戦場に送り返す命令を下すのです。ウリヤは自分の運命をすでに悟っているかのように妻バテ・シェバと言葉を交わすことなく戦地に向かうのです。「神の箱」を言葉に出すところを見ると改宗者であるヒッタイト人ではありますが、主なる神様の御心に自分の運命を託しまたイスラエル国家の繁栄を願うウリヤにとって妻バテ・シェバとダビデ王との一件を表沙汰にするよりは自分が口を閉じて静かに消えていく方が得策と悟ったと思われるのです。これが真の軍人のあり方の様です。