アハズの日時計、本当は水時計では?!

なるほどTheBible2022/10/06
=アハズの日時計、本当は水時計では?!=
【参照世紀】イザヤは言った。「次のことが、あなたへの主からのしるしです。主は約束したことを成就されます。影が十度進むか、十度戻るかです。」ヒゼキヤは答えた。「影が十度伸びるのは容易なことです。むしろ、影が十度後に戻るようにしてください。」預言者イザヤが主に祈ると、主は、アハズの日時計に落ちた日時計の影を十度後に戻された。
列王記 第二20章9~11節(新改訳2017)
💙太陽が月が天空で停止したり(ヨシュア10:12・13)、また上記聖句の日時計の影が逆行するという事象は、地球の自転が止まったり、また逆戻りすることになります。この事態が仮に本当に起きたら、地球上にいるすべての生物は地球外に飛び出してしまうという甚大な被害が発生してしまうのです。ある方が『NASAの科学者がコンピュータ解析したところ、どうも地球が停止した時がある」ことを発見したというのです。それをクリスチャン科学者が上記の事象が影響したからだと発表したというのですが、「都市伝説」的ニュースソースには上がっても、それらしき論文などはネット上で検索すらできません。この個所を「日時計」と解釈することに違和感を覚える方は少なからずいるようです。
💚「アハズの日時計の影」とありますが韓国語でも「日影表」つまり日時計と訳されています。ところが、ヘブル語では「日時計の影」の部分は「מַעֲלָה(メーラー)」となっており、「階段・段差」の意味はありますが、日時計とは読み取れません。また十度の「度」も「מַעֲלָה(メーラー)」が使われているのです。KVJ訳も同様でした。更にヒゼキヤはこの時瀕死状態で日時計が見えるところに出ていけるはずがありません。日時計と訳すのには無理があるのです。
💚そこで、FBのネットワークを使ってご意見をお伺いしたところ、こんなことをご教示してくださる方がいました。それは古代中近東では「水時計」を使っていた形跡があるとのことです。水時計は、紀元前1400年頃からエジプトとバビロニアで使用されていたことが確認されています。またギリシャでは紀元500年ころアテネの法廷で弁論時間を計測するために使われていたとのことです。階段状に並べられた容器の最上段に水を貯め、容器すべての底に同一径の穴をあけそこから下部の容器に水を落としていくという仕組みです。水は一定時間で規則正しく、上部から下部へ、つまり上段から次々下段に移っていくわけです。これによって正確に時間が測定できるわけです。
💚この水時計を使ってヒゼキヤの身に起こった奇跡を説明すれば、地球の自転を止めたり逆行させたりという大規模なしかも被害甚大な奇跡にはなりません。そこで「影が十度伸びるのは容易なことです。むしろ、影が十度後に戻るようにしてください。」を水時計を使って言い換えるなら「水を十段落としていくのは容易なことです。むしろ、溜まった水を下の段から順に空っぽにして元に戻してみてください。」となるのです。これなら水のたまり方を逆行させるだけですから、奇跡は小規模で済みます。被害などどこにもないのです。更に水時計が移動式ものであるなら、あるいはヒゼキヤの部屋に置かれた物なら、ヒゼキヤは無理なく神様の起こす奇跡を目撃できるのです。人類全体に被害を及ぼすような奇跡を神様がなさるはずがないのです。こんな説明で如何でしょうか。腑に落ちましたか?
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https://museum.seiko.co.jp/kids/know/water_02.html
歴史 世界の水時計 – セイコーミュージアム