コリント人への手紙第二 4章

コリント人への手紙第二 4章
=本章の内容=
❶キリストを宣べ伝える❷土の器③内なる人
=ポイント聖句=ですから、私たちは勇気を失いません。たとい私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。 今の時の軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらすからです。 私たちは、見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです。(5:16~18)
=黙想の記録=●「偽使徒・偽預言者・偽教師」の出現はパウロの評価を下げるのと同時に「福音」の核心部分を薄めるために、この世の哲学や道徳や社会事象を織り交ぜて語っていました。不信者だけでなく、コリント教会の信徒たちも「耳障りの良い説教」に傾倒していたのです。パウロの語る実直純粋な福音を「単調で深みがない」説教、つまり「面白くない」と捉えていたのです。これらの話は「頭や心」を満足させますが「魂」には届いていないのです。3章でパウロはコリントやその他の地域でも真の福音によって生まれ変わることのできた信徒を引き合いに出し、偽者集団を論破しようなどとは思わなかったのです。
●パウロが語ったのは、「世渡りの為に必要なこの世の仕組みや道理」ではなく「イエス・キリストのいのち」でした。土器の様に「傷つきやすく壊れやすい肉体の命」であっても、「イエスのいのち」が宿っていることで、かえって「神の栄光」を表すことができるのです。「数々の困難や危険」も「死」でさえも、さした問題ではありません。なぜなら「復活を遂げられたイエスのいのち」を持っているからです。
●人々に取り入り居心地の良いメッセージを語る偽者集団の欲するところは聞き手の持つ「金銭・財産」そして「名誉・名声」です。ですから「不幸の只中にある貧相な基督者」には目もくれません。「今の時の軽い患難」こそが「測り知れない重い永遠の栄光をもたらす」ことを知らないからです。そしてパウロもそうされた様に、「一時的に見えるもの」でしか、人を評価できないのです。