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サウルの3つのしるしの謎

2024年7月4日

なるほどTheBible2023/12/21
=サウルの3つのしるしの謎=
サウルの青年時代の出来事はあまり深堀されることがありません。3つのしるしの謎に迫ってみました。
[参考聖書箇所]サムエル記第一10:1-12
サムエルはサウルの帰宅途中で遭遇する三つの出来事を預言します。三つの出来事はサムエルの宣告が主なる神様からものであることを確証させる為のものでした。若きサウロの信仰を強める為、これら3つの預言に厳粛な教訓が含まれていたのです。
[1]①ラケルの墓で②二人の男に会うこと③ろばが見つかったこと④「サウルの父がサウルのことを心配している」という男たちの伝言ことがすべて実現したのです。・・・ろばが見つかっているとの知らせはサウルに一時の安堵をもたらします。若さは自分の死を意識できない時があります。ラケルはサウルの祖であるベニヤミンの母でありその墓は「死者の休息場所」とされていました。いならぶ偉人たちがここに眠っているのです。サウルもやがてここに葬られるはずです。しかし、信仰を外れ国王として相応しくない歩みをすればこの場所には葬られないのです。死を意識する時人間はいかに生きるべきかを考えさせられるのです。
[2]①タボルの樫の木の近くで②ベテルの祭壇に向かう三人の男たちに出会うこと③一人は子やぎ三頭を携え一人はパンを三つ他の一人はぶどう酒の皮袋一袋を持っていること④挨拶をし⑤パンを二つくれることがすべて実現したのです。・・・男たちが持参した献げ物は全てこの地域の産物です。パンを受け取るというのは、サウルが主に油注がれた者として聖なる者であり聖なるパンを食べる資格があったということです。これらは彼らの労働の実です。またこれらを運搬するのはかなりの重労働です。三つパンのうち二つも受け取るのです。男たちの手元には三分の一しか残らないのです。つまりサウルはこれから国王として臣民の労苦によって支えられていることを自覚すべきなのです。
[3]①ギブア・エロヒムで②預言者の一団が③琴、タンバリン、笛、竪琴を鳴らし、預言をしながら丘を降りて来るのに出会う④主の御霊が彼に臨み預言者たちと共に預言する⑤神の霊が激しく下りサウル自身も共に預言を始める⑥全く別人になったように感じまたそうふるまう・・・「預言者の一団」とはサムエルが若い男性を訓練するために設立した「預言者の学校」です。主なる神様の御言葉に精通する事・愛国心を醸成する事などが目的の様です。イスラエルの人々の道徳的および精神的発達に貢献した人々です。サムエルはサウルにこの若者たちと面識を持たせ、サウルが国王となったときの良きブレーンとならせるためだったのです。さらにサムエル自身が神の御言葉に良く精通する者であり続けて欲しいとのサムエルの願いでもあったのです。「7,これらのしるしがあなたに起こったら、自分の力でできることをしなさい。神があなたとともにおられるのですから。」の言葉には、これら3つの経験からサウルがサムエルの意図するところを汲んだのならそれを政策に繋げるのはサウルの役目だという意味がこめられていたのです。